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{{Infobox | {{Infobox 芸能事務所 | ||
| 名前 = 松竹芸能 | |||
| 読み = しょうちくげいのう | |||
| 種別 = お笑い事務所・演芸事務所 | | 種別 = お笑い事務所・演芸事務所 | ||
| 本社所在地 = 〒541-0057 [[大阪府|大阪]][[中央区 (大阪市)|中央区]]北久宝寺町2丁目5番7号<ref name=" | | 本社所在地 = 〒541-0057 [[大阪府|大阪]][[中央区 (大阪市)|中央区]]北久宝寺町2丁目5番7号<ref name="company">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/company/ |title=会社情報 |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref> | ||
| | | 設立 = 1956年 | ||
| | | 主な所属タレント = [[笑福亭鶴瓶]]、[[よゐこ]]、[[ますだおかだ]]、[[アメリカザリガニ]]、[[安田大サーカス]]、[[なすなかにし]]、[[ヒコロヒー]]、[[紺野ぶるま]] ほか | ||
| 公式サイト = | | 養成所 = [[松竹芸能養成所]] | ||
| 公式サイト = https://www.shochikugeino.co.jp/ | |||
}} | }} | ||
{{ | == 概要 == | ||
'''松竹芸能'''(しょうちくげいのう)は、大阪府大阪市中央区北久宝寺町に本社を置く日本の[[芸能事務所]]・演芸事務所。[[松竹]]グループに属し、上方演芸・漫才・落語・テレビタレント・文化人・俳優・子役など、幅広いジャンルのマネジメントおよび興行・イベント制作を行っている<ref name="official">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/ |title=松竹芸能 公式サイト |publisher=松竹芸能 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
公式会社情報によれば、本社は大阪市中央区北久宝寺町2丁目5番7号、東京支社は東京都中央区築地4丁目1番1号 東劇ビル4F、直営劇場として大阪・東心斎橋の「[[心斎橋角座]]」を運営する<ref name="company" />。創業年は1956年、資本金は1億円、事業内容には「タレント・俳優の養成」「演劇制作」「テレビドラマ制作」「イベント制作」「興行」「著作権の取得・使用許諾・斡旋」などが掲げられている<ref name="company" />。 | |||
お笑い事務所としては、[[よゐこ]]、[[ますだおかだ]]、[[アメリカザリガニ]]、[[安田大サーカス]]、[[なすなかにし]]、[[ヒコロヒー]]、[[紺野ぶるま]]、[[河邑ミク]]、[[風穴あけるズ]]、[[ブリキカラス]]、[[森本サイダー]]などを擁する。大阪の演芸文化を基盤としながら、テレビ・ラジオ・ライブ・YouTube・イベント出演・講演・俳優業などへ活動領域を広げてきた。 | |||
[[吉本興業]]と並ぶ関西演芸系プロダクションの一角として語られることも多く、漫才、コント、落語、ピン芸、ものまね、怪談、文化人タレントなど、多様な芸能人材を抱える点が特徴である。 | |||
== 沿革 == | == 沿革 == | ||
松竹芸能の背景には、[[松竹]]グループが明治期以来展開してきた劇場興行・映画興行・演芸興行の系譜がある。松竹は1895年に大谷竹次郎が京都・新京極の阪井座の興行主となったことを創業の年としており、1902年には白井松次郎・大谷竹次郎兄弟の名にちなむ「松竹」の名が大阪朝日新聞に現れ、松竹合資会社、のち松竹合名会社へと発展した<ref name="shochiku-history">{{Cite web |url=https://www.shochiku.co.jp/company/profile/history/ |title=松竹の歴史 |publisher=松竹株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
1906年には大阪・中座で本格的興行を行い、道頓堀五座を次々と直営化した。大阪の角座も、浪花座・中座・朝日座・弁天座とともに「五つ櫓」あるいは「[[道頓堀五座]]」と呼ばれ、1960年代から1970年代には上方演芸の殿堂として栄えた<ref name="kadoza">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/kadoza/ |title=松竹芸能 角座 |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
松竹芸能株式会社は1956年創業。戦後の上方演芸・テレビ演芸の発展とともに、漫才師、落語家、俳優、タレントのマネジメントを行う芸能事務所として存在感を高めた<ref name="company" />。上方漫才、寄席演芸、テレビバラエティの文脈で多くの芸人を輩出し、関西を基盤としながら東京にも支社を置いて全国的な活動を展開している。 | |||
角座の名称は、松竹直営映画館や松竹芸能直営劇場「B1角座」に引き継がれていたが、2008年の角座ビル閉館によりいったん消滅した。その後、2011年5月14日に新宿角座が開業し、2019年1月1日に[[心斎橋角座]]が開業した<ref name="kadoza" />。心斎橋角座は現在、松竹芸能所属芸人や若手芸人、養成所生のライブ拠点として機能している。 | |||
== 所属芸人・タレント == | == 所属芸人・タレント == | ||
=== 現所属 === | === 現所属 === | ||
松竹芸能公式サイトの「お笑い・バラエティ」カテゴリには、多数の芸人・タレントが掲載されている<ref name="talentlist">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/talents/03/ |title=お笑い芸人 タレントカテゴリー |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。主な所属芸人・タレントには以下がいる。 | |||
* [[笑福亭鶴瓶]] | |||
* [[森脇健児]] | |||
* [[北野誠]] | |||
* [[よゐこ]] | |||
** [[有野晋哉]] | |||
** [[濱口優]] | |||
* [[ますだおかだ]] | |||
** [[増田英彦]] | |||
** [[岡田圭右]] | |||
* [[アメリカザリガニ]] | |||
* [[安田大サーカス]] | |||
* [[なすなかにし]] | |||
* [[オーケイ]] | |||
* [[チキチキジョニー]] | |||
* [[アルミカン]] | |||
* [[風穴あけるズ]] | |||
* [[紺野ぶるま]] | |||
* [[河邑ミク]] | |||
* [[ヒコロヒー]] | |||
* [[ブリキカラス]] | |||
* [[森本サイダー]] | |||
* [[コーヒールンバ]] | |||
* [[三日月マンハッタン]] | |||
* [[ハスキーポーズ]] | |||
* [[ブルーウェーブ]] | |||
* [[トライアングル]] | |||
* [[シンデレラエキスプレス]] | |||
* [[海原はるか・かなた]] | |||
* [[横山ひろし・春けいこ]] | |||
* [[浮世亭三吾・美ユル]] | |||
* [[代走みつくに]] | |||
* [[かみじょうたけし]] | |||
* [[松原タニシ]] | |||
* [[みょーちゃん]] | |||
* [[森田GM]] | |||
* [[餅田コシヒカリ]] | |||
* [[パピヨンズ]] | |||
* [[コンチェルト]] | |||
* [[いち・もく・さん]] | |||
* [[オーパスツー]] | |||
* [[ボルトボルズ]] | |||
* [[雷ジャクソン]] | |||
* [[たらちね]] | |||
* [[にくだわら]] | |||
* [[シテントル]] | |||
* [[華井二等兵]] | |||
* [[はっぴちゃん。]] | |||
* [[ぬらぬら]] | |||
* [[炊きたてインゴット]] | |||
* [[あざみカントリー]] | |||
* [[共犯者]] | |||
* [[ヤングパイン]] | |||
公式タレント一覧では、芸人のほか、落語・伝統芸能、文化人、俳優、子役、クリエイター・Vtuber、アナウンサー・キャスター、業務提携などのカテゴリも設けられている<ref name="talentlist" />。そのため松竹芸能は、狭義のお笑い事務所にとどまらず、演芸・芸能全般を扱う総合芸能プロダクションとしての性格を持つ。 | |||
=== 過去の所属 === | === 過去の所属 === | ||
過去に松竹芸能に所属・在籍した主な芸人・タレントには、[[TKO]]、[[オセロ]]、[[オジンオズボーン]]、[[うしろシティ]]、[[キンタロー。]]、[[さらば青春の光]]、[[みなみかわ]]、[[Aマッソ]]、[[笑福亭笑瓶]]などがいる。 | |||
松竹芸能は長い歴史を持つため、過去の所属者には、退所、独立、移籍、解散、引退、逝去など複数のケースが含まれる。個別人物・コンビ記事では、所属時期や退所時期、活動名義の変遷を確認したうえで記述する必要がある。 | |||
== 養成所・育成制度 == | == 養成所・育成制度 == | ||
{{Main|松竹芸能養成所}} | {{Main|松竹芸能養成所}} | ||
松竹芸能は、若手芸人・タレントの育成機関として「[[松竹芸能養成所]]」を運営している。お笑い芸人コースでは、大阪校・東京校を中心に、ネタ作り、舞台経験、ライブ出演、卒業公演、所属査定などを通じて新人を育成する<ref name="school">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/school/owaraitalent_osaka/ |title=お笑い芸人コース 大阪校 |publisher=松竹芸能養成所 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
公式サイトでは、養成所在学中でも舞台に立つ機会があることが強調されており、松竹芸能が運営する劇場・心斎橋角座でお笑いライブを開催し、養成所生のライブや所属芸人のライブも多数行われている<ref name="school" />。所属までの流れは、養成所入所、レッスン、毎月のライブ出演権をかけたネタ作り、卒業公演・査定ライブ、所属という段階で説明されている<ref name="school" />。 | |||
この育成制度は、単にネタの作り方を教えるだけでなく、実際の劇場出演や観客の反応を通じて芸人を育てる点に特徴がある。若手芸人にとっては、心斎橋角座や事務所主催ライブが、ネタの実践・改良・先輩芸人との接点を持つ場となっている。 | |||
== 主なライブ・劇場・イベント == | == 主なライブ・劇場・イベント == | ||
松竹芸能の主要なライブ拠点として、'''[[心斎橋角座]]'''がある。心斎橋角座は大阪府大阪市中央区東心斎橋1丁目19-11 鰻谷スクエアB1Fに所在し、心斎橋駅から徒歩5分の場所にある<ref name="company" />。 | |||
「角座」という名称は、江戸時代の「角の芝居」に由来し、浪花座・中座・朝日座・弁天座とともに「[[道頓堀五座]]」と呼ばれた劇場文化の系譜を引く。松竹芸能公式サイトでは、角座について、1960年代から1970年代に上方演芸の殿堂として栄えた場所であり、その名称を東京・大阪で復活させ、新たな歴史をスタートさせる意図が説明されている<ref name="kadoza" />。 | |||
主なライブ・イベントには、若手芸人ライブ、所属芸人によるネタライブ、養成所生ライブ、単独ライブ、企画ライブ、トークライブ、落語・演芸公演、事務所全体の大規模ライブなどがある。公式トピックスでは、2025年に「松竹芸能が東西お笑いツアーを開催」と告知され、東西の芸人が参加するツアーが約20年ぶりに実施されることも発表された<ref name="tour-masudaokada">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/tag/%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%A0%E3%81%8A%E3%81%8B%E3%81%A0/ |title=ますだおかだ 関連トピックス |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
また、心斎橋角座では公演スケジュール、アクセス、貸館情報などが公式サイト上で案内されている<ref name="kadoza" />。劇場は、所属芸人の活動拠点であると同時に、若手育成、観客との接点、事務所ブランドの発信拠点として機能している。 | |||
== 賞レースとの関係 == | == 賞レースとの関係 == | ||
松竹芸能所属芸人は、漫才・コント・ピン芸・女芸人賞レースなど、各種賞レースで実績を残している。 | |||
特に[[ますだおかだ]]は、2002年の「第2回[[M-1グランプリ]]」で優勝した。M-1グランプリ公式サイトの大会史でも、2002年大会の優勝者としてますだおかだが記録されている<ref name="m1-history">{{Cite web |url=https://www.m-1gp.com/history/ |title=大会の歴史 |publisher=M-1グランプリ公式サイト |accessdate=2026-05-05}}</ref>。松竹芸能公式プロフィールにも、ますだおかだの受賞歴として、1994年の「第15回お笑い新人グランプリ」最優秀新人賞、1994年の「第24回上方漫才コンテスト」最優秀賞、2002年の「第37回上方漫才大賞」大賞、「第2回M-1グランプリ」優勝などが掲載されている<ref name="masudaokada">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/talents/masudaokada/ |title=ますだおかだ |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
[[なすなかにし]]は、松竹芸能公式プロフィールにおいて、2003年から2007年にかけてM-1グランプリ準決勝進出、2004年「第33回上方お笑い大賞」新人賞、2005年「第26回ABCお笑い新人グランプリ」優秀新人賞、2006年「第36回上方漫才コンテスト」優秀賞、2007年「第42回上方漫才大賞」優秀新人賞、2013年・2014年「THE MANZAI」認定漫才師などの経歴が掲載されている<ref name="nasu">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/talents/nasunakanishi/ |title=なすなかにし |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
コント分野では、[[TKO]]が[[キングオブコント]]で決勝進出経験を持ち、2010年大会では3位となったことが報じられている<ref name="koc-2010">{{Cite web |url=https://news.mynavi.jp/article/20100924-a009/ |title=「キングオブコント2010」、結成11年目のキングオブコメディが3代目王者に |publisher=マイナビニュース |date=2010-09-24 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。また、[[うしろシティ]]については、松竹芸能の公演情報内で「キングオブコントでは3回の決勝進出」と紹介されている<ref name="ushiro">{{Cite web |url=https://www.shochikugeino.co.jp/kadoza_event/8034/ |title=グルーミン~ぬいぐるみ男の数奇な人生~ |publisher=松竹芸能株式会社 |accessdate=2026-05-05}}</ref>。 | |||
女性芸人賞レースでは、[[ヒコロヒー]]が「[[女芸人No.1決定戦 THE W|女芸人No.1決定戦 THE W 2021]]」の決勝に進出した<ref name="thew-2021">{{Cite web |url=https://www.ntv.co.jp/w2021/articles/2397yy97hua6e2e0u8kz.html |title=女芸人No.1決定戦 THE W 2021 決勝進出者決定! |publisher=日本テレビ |accessdate=2026-05-05}}</ref>。また、[[紺野ぶるま]]もTHE Wなどの賞レースで注目を集めた。 | |||
松竹芸能の賞レース史は、吉本興業中心に語られがちな関西お笑い史の中で、非吉本系・松竹系芸人がどのように存在感を示してきたかを考える上でも重要である。 | |||
== 関連人物 == | == 関連人物 == | ||
松竹芸能に関係する人物としては、まず所属芸人・タレントである[[笑福亭鶴瓶]]、[[よゐこ]]、[[ますだおかだ]]、[[アメリカザリガニ]]、[[安田大サーカス]]、[[なすなかにし]]、[[ヒコロヒー]]らが挙げられる。 | |||
演芸史・劇場史の観点では、[[松竹]]グループの創業者である白井松次郎・大谷竹次郎兄弟、上方演芸の作家・評論家として知られる[[秋田實]]、松竹芸能の経営に関わった勝忠男なども関連人物として位置づけられる。 | |||
また、松竹芸能の芸人は、テレビ・ラジオ・ライブで他事務所の芸人と共演する機会も多く、[[吉本興業]]、[[人力舎]]、[[太田プロダクション]]、[[ワタナベエンターテインメント]]、[[マセキ芸能社]]、[[浅井企画]]などの芸人・制作陣とも広く接点を持つ。 | |||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
* [[お笑い事務所]] | * [[お笑い事務所]] | ||
* [[芸能事務所]] | * [[芸能事務所]] | ||
* [[松竹]] | |||
* [[松竹芸能養成所]] | |||
* [[心斎橋角座]] | |||
* [[角座]] | |||
* [[道頓堀五座]] | |||
* [[上方演芸]] | |||
* [[上方漫才]] | |||
* [[M-1グランプリ]] | |||
* [[キングオブコント]] | |||
* [[女芸人No.1決定戦 THE W]] | |||
* [[よゐこ]] | |||
* [[ますだおかだ]] | |||
* [[なすなかにし]] | |||
* [[ヒコロヒー]] | |||
== 脚注 == | == 脚注 == | ||
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== 外部リンク == | == 外部リンク == | ||
* [https://www.shochikugeino.co.jp/ 松竹芸能 公式サイト] | * [https://www.shochikugeino.co.jp/ 松竹芸能 公式サイト] | ||
* [https://www.shochikugeino.co.jp/talents/03/ 松竹芸能 お笑い・バラエティ タレント一覧] | |||
* [https://www.shochikugeino.co.jp/kadoza/ 松竹芸能 心斎橋角座] | |||
* [https://www.shochikugeino.co.jp/school/ 松竹芸能養成所] | |||
== 地図 == | |||
〒541-0057 大阪中央区北久宝寺町2丁目5番7号 | |||
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2026年5月5日 (火) 20:08時点における最新版
| 松竹芸能 | |
|---|---|
| 読み | しょうちくげいのう |
| 種別 | お笑い事務所・演芸事務所 |
| 所在地 | 〒541-0057 大阪中央区北久宝寺町2丁目5番7号[1] |
| 設立 | 1956年 |
| 主な所属タレント | 笑福亭鶴瓶、よゐこ、ますだおかだ、アメリカザリガニ、安田大サーカス、なすなかにし、ヒコロヒー、紺野ぶるま ほか |
| 養成所 | 松竹芸能養成所 |
| 公式サイト | 公式サイト |
概要
松竹芸能(しょうちくげいのう)は、大阪府大阪市中央区北久宝寺町に本社を置く日本の芸能事務所・演芸事務所。松竹グループに属し、上方演芸・漫才・落語・テレビタレント・文化人・俳優・子役など、幅広いジャンルのマネジメントおよび興行・イベント制作を行っている[2]。
公式会社情報によれば、本社は大阪市中央区北久宝寺町2丁目5番7号、東京支社は東京都中央区築地4丁目1番1号 東劇ビル4F、直営劇場として大阪・東心斎橋の「心斎橋角座」を運営する[1]。創業年は1956年、資本金は1億円、事業内容には「タレント・俳優の養成」「演劇制作」「テレビドラマ制作」「イベント制作」「興行」「著作権の取得・使用許諾・斡旋」などが掲げられている[1]。
お笑い事務所としては、よゐこ、ますだおかだ、アメリカザリガニ、安田大サーカス、なすなかにし、ヒコロヒー、紺野ぶるま、河邑ミク、風穴あけるズ、ブリキカラス、森本サイダーなどを擁する。大阪の演芸文化を基盤としながら、テレビ・ラジオ・ライブ・YouTube・イベント出演・講演・俳優業などへ活動領域を広げてきた。
吉本興業と並ぶ関西演芸系プロダクションの一角として語られることも多く、漫才、コント、落語、ピン芸、ものまね、怪談、文化人タレントなど、多様な芸能人材を抱える点が特徴である。
沿革
松竹芸能の背景には、松竹グループが明治期以来展開してきた劇場興行・映画興行・演芸興行の系譜がある。松竹は1895年に大谷竹次郎が京都・新京極の阪井座の興行主となったことを創業の年としており、1902年には白井松次郎・大谷竹次郎兄弟の名にちなむ「松竹」の名が大阪朝日新聞に現れ、松竹合資会社、のち松竹合名会社へと発展した[3]。
1906年には大阪・中座で本格的興行を行い、道頓堀五座を次々と直営化した。大阪の角座も、浪花座・中座・朝日座・弁天座とともに「五つ櫓」あるいは「道頓堀五座」と呼ばれ、1960年代から1970年代には上方演芸の殿堂として栄えた[4]。
松竹芸能株式会社は1956年創業。戦後の上方演芸・テレビ演芸の発展とともに、漫才師、落語家、俳優、タレントのマネジメントを行う芸能事務所として存在感を高めた[1]。上方漫才、寄席演芸、テレビバラエティの文脈で多くの芸人を輩出し、関西を基盤としながら東京にも支社を置いて全国的な活動を展開している。
角座の名称は、松竹直営映画館や松竹芸能直営劇場「B1角座」に引き継がれていたが、2008年の角座ビル閉館によりいったん消滅した。その後、2011年5月14日に新宿角座が開業し、2019年1月1日に心斎橋角座が開業した[4]。心斎橋角座は現在、松竹芸能所属芸人や若手芸人、養成所生のライブ拠点として機能している。
所属芸人・タレント
現所属
松竹芸能公式サイトの「お笑い・バラエティ」カテゴリには、多数の芸人・タレントが掲載されている[5]。主な所属芸人・タレントには以下がいる。
- 笑福亭鶴瓶
- 森脇健児
- 北野誠
- よゐこ
- ますだおかだ
- アメリカザリガニ
- 安田大サーカス
- なすなかにし
- オーケイ
- チキチキジョニー
- アルミカン
- 風穴あけるズ
- 紺野ぶるま
- 河邑ミク
- ヒコロヒー
- ブリキカラス
- 森本サイダー
- コーヒールンバ
- 三日月マンハッタン
- ハスキーポーズ
- ブルーウェーブ
- トライアングル
- シンデレラエキスプレス
- 海原はるか・かなた
- 横山ひろし・春けいこ
- 浮世亭三吾・美ユル
- 代走みつくに
- かみじょうたけし
- 松原タニシ
- みょーちゃん
- 森田GM
- 餅田コシヒカリ
- パピヨンズ
- コンチェルト
- いち・もく・さん
- オーパスツー
- ボルトボルズ
- 雷ジャクソン
- たらちね
- にくだわら
- シテントル
- 華井二等兵
- はっぴちゃん。
- ぬらぬら
- 炊きたてインゴット
- あざみカントリー
- 共犯者
- ヤングパイン
公式タレント一覧では、芸人のほか、落語・伝統芸能、文化人、俳優、子役、クリエイター・Vtuber、アナウンサー・キャスター、業務提携などのカテゴリも設けられている[5]。そのため松竹芸能は、狭義のお笑い事務所にとどまらず、演芸・芸能全般を扱う総合芸能プロダクションとしての性格を持つ。
過去の所属
過去に松竹芸能に所属・在籍した主な芸人・タレントには、TKO、オセロ、オジンオズボーン、うしろシティ、キンタロー。、さらば青春の光、みなみかわ、Aマッソ、笑福亭笑瓶などがいる。
松竹芸能は長い歴史を持つため、過去の所属者には、退所、独立、移籍、解散、引退、逝去など複数のケースが含まれる。個別人物・コンビ記事では、所属時期や退所時期、活動名義の変遷を確認したうえで記述する必要がある。
養成所・育成制度
- 詳細は「松竹芸能養成所」を参照。
松竹芸能は、若手芸人・タレントの育成機関として「松竹芸能養成所」を運営している。お笑い芸人コースでは、大阪校・東京校を中心に、ネタ作り、舞台経験、ライブ出演、卒業公演、所属査定などを通じて新人を育成する[6]。
公式サイトでは、養成所在学中でも舞台に立つ機会があることが強調されており、松竹芸能が運営する劇場・心斎橋角座でお笑いライブを開催し、養成所生のライブや所属芸人のライブも多数行われている[6]。所属までの流れは、養成所入所、レッスン、毎月のライブ出演権をかけたネタ作り、卒業公演・査定ライブ、所属という段階で説明されている[6]。
この育成制度は、単にネタの作り方を教えるだけでなく、実際の劇場出演や観客の反応を通じて芸人を育てる点に特徴がある。若手芸人にとっては、心斎橋角座や事務所主催ライブが、ネタの実践・改良・先輩芸人との接点を持つ場となっている。
主なライブ・劇場・イベント
松竹芸能の主要なライブ拠点として、心斎橋角座がある。心斎橋角座は大阪府大阪市中央区東心斎橋1丁目19-11 鰻谷スクエアB1Fに所在し、心斎橋駅から徒歩5分の場所にある[1]。
「角座」という名称は、江戸時代の「角の芝居」に由来し、浪花座・中座・朝日座・弁天座とともに「道頓堀五座」と呼ばれた劇場文化の系譜を引く。松竹芸能公式サイトでは、角座について、1960年代から1970年代に上方演芸の殿堂として栄えた場所であり、その名称を東京・大阪で復活させ、新たな歴史をスタートさせる意図が説明されている[4]。
主なライブ・イベントには、若手芸人ライブ、所属芸人によるネタライブ、養成所生ライブ、単独ライブ、企画ライブ、トークライブ、落語・演芸公演、事務所全体の大規模ライブなどがある。公式トピックスでは、2025年に「松竹芸能が東西お笑いツアーを開催」と告知され、東西の芸人が参加するツアーが約20年ぶりに実施されることも発表された[7]。
また、心斎橋角座では公演スケジュール、アクセス、貸館情報などが公式サイト上で案内されている[4]。劇場は、所属芸人の活動拠点であると同時に、若手育成、観客との接点、事務所ブランドの発信拠点として機能している。
賞レースとの関係
松竹芸能所属芸人は、漫才・コント・ピン芸・女芸人賞レースなど、各種賞レースで実績を残している。
特にますだおかだは、2002年の「第2回M-1グランプリ」で優勝した。M-1グランプリ公式サイトの大会史でも、2002年大会の優勝者としてますだおかだが記録されている[8]。松竹芸能公式プロフィールにも、ますだおかだの受賞歴として、1994年の「第15回お笑い新人グランプリ」最優秀新人賞、1994年の「第24回上方漫才コンテスト」最優秀賞、2002年の「第37回上方漫才大賞」大賞、「第2回M-1グランプリ」優勝などが掲載されている[9]。
なすなかにしは、松竹芸能公式プロフィールにおいて、2003年から2007年にかけてM-1グランプリ準決勝進出、2004年「第33回上方お笑い大賞」新人賞、2005年「第26回ABCお笑い新人グランプリ」優秀新人賞、2006年「第36回上方漫才コンテスト」優秀賞、2007年「第42回上方漫才大賞」優秀新人賞、2013年・2014年「THE MANZAI」認定漫才師などの経歴が掲載されている[10]。
コント分野では、TKOがキングオブコントで決勝進出経験を持ち、2010年大会では3位となったことが報じられている[11]。また、うしろシティについては、松竹芸能の公演情報内で「キングオブコントでは3回の決勝進出」と紹介されている[12]。
女性芸人賞レースでは、ヒコロヒーが「女芸人No.1決定戦 THE W 2021」の決勝に進出した[13]。また、紺野ぶるまもTHE Wなどの賞レースで注目を集めた。
松竹芸能の賞レース史は、吉本興業中心に語られがちな関西お笑い史の中で、非吉本系・松竹系芸人がどのように存在感を示してきたかを考える上でも重要である。
関連人物
松竹芸能に関係する人物としては、まず所属芸人・タレントである笑福亭鶴瓶、よゐこ、ますだおかだ、アメリカザリガニ、安田大サーカス、なすなかにし、ヒコロヒーらが挙げられる。
演芸史・劇場史の観点では、松竹グループの創業者である白井松次郎・大谷竹次郎兄弟、上方演芸の作家・評論家として知られる秋田實、松竹芸能の経営に関わった勝忠男なども関連人物として位置づけられる。
また、松竹芸能の芸人は、テレビ・ラジオ・ライブで他事務所の芸人と共演する機会も多く、吉本興業、人力舎、太田プロダクション、ワタナベエンターテインメント、マセキ芸能社、浅井企画などの芸人・制作陣とも広く接点を持つ。
関連項目
- お笑い事務所
- 芸能事務所
- 松竹
- 松竹芸能養成所
- 心斎橋角座
- 角座
- 道頓堀五座
- 上方演芸
- 上方漫才
- M-1グランプリ
- キングオブコント
- 女芸人No.1決定戦 THE W
- よゐこ
- ますだおかだ
- なすなかにし
- ヒコロヒー
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 会社情報, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 松竹芸能 公式サイト, 松竹芸能, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 松竹の歴史, 松竹株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 松竹芸能 角座, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 5.0 5.1 お笑い芸人 タレントカテゴリー, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 6.0 6.1 6.2 お笑い芸人コース 大阪校, 松竹芸能養成所, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ ますだおかだ 関連トピックス, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 大会の歴史, M-1グランプリ公式サイト, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ ますだおかだ, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ なすなかにし, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ (2010-09-24)「キングオブコント2010」、結成11年目のキングオブコメディが3代目王者に, マイナビニュース, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ グルーミン~ぬいぐるみ男の数奇な人生~, 松竹芸能株式会社, 参照日: 2026-05-05.
- ↑ 女芸人No.1決定戦 THE W 2021 決勝進出者決定!, 日本テレビ, 参照日: 2026-05-05.
外部リンク
地図
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