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日本大学芸術学部

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日本大学芸術学部、通称日藝(にちげい)は、写真・映画・美術・音楽・文芸・演劇・放送・デザインの8学科を擁する日本大学の芸術系学部である。公式サイトでも「8つの学科を備えた芸術総合学部」と位置づけられており、映画、演劇、放送、文芸など、舞台芸術・映像・メディア表現にまたがる教育環境を持つ[1]

お笑いの文脈では、日藝は単なる「芸人の出身大学」ではなく、演劇、コント、漫才、放送、脚本、映像制作が交差する場所として語られることが多い。日藝公式メディアも、演劇学科で培われる表現力が「お笑い」の表現力にもつながるとし、爆笑問題テツandトモ立川志らくなどの演劇学科出身者を挙げている[2]

お笑い人材の供給源としての日藝

日藝がお笑い文脈で重要なのは、芸人本人だけでなく、脚本家、演出家、俳優、放送作家、映像作家などを同時に生み出す土壌を持っている点にある。お笑い芸人が単に舞台に立つだけでなく、ネタ作り、演出、映像展開、ラジオ、テレビ、YouTube、演劇公演などへ活動を広げる現代において、日藝の学科構成はコント・演劇・放送文化と相性がよい。

特に関係が深いのは、以下の領域である。

領域 お笑いとの関係
演劇学科 演技、舞台構成、台詞、間、身体表現など。爆笑問題、テツandトモなどの文脈で重要。
映画学科 映像表現、脚本、演技、編集、演出。ラブレターズ溜口佑太朗、ダウ90000蓮見翔などの文脈で重要。
文芸学科 言葉、構成、文章表現、脚本性。ラブレターズ塚本直毅のような放送作家・ネタ作家型の活動と接続する。
放送学科 テレビ、ラジオ、脚本、アナウンス、番組制作。芸人のメディア出演・ラジオ文化と接続する。

放送学科は、放送を担う「自由で豊かな創造力と表現力」を持つ人材育成を掲げ、テレビ制作、ラジオ制作、脚本、アナウンスなどの領域と関係する[3]

主な日藝出身・関係芸人

爆笑問題

爆笑問題は、太田光田中裕二による漫才・コントコンビ。日藝の演劇学科出身者として、日藝のお笑い文脈を代表する存在である。日本大学芸術学部の公式「日藝賞」ページでは、第2回日藝賞の受賞者として、演劇学科出身のタレント・爆笑問題が紹介されている[4]

爆笑問題は、日藝在学中に出会ったコンビとして知られ、演劇的な発想、時事性、言葉の応酬、舞台上の関係性を武器に活動してきた。日藝における「演劇」と「お笑い」の接続を象徴する存在であり、後続の日藝出身芸人にとっても重要な先行例である。

テツandトモ

テツandトモは、テツトモによるお笑いコンビ。2人は日本大学藝術学部演劇学科で出会い、1998年にコンビを結成したとされる[5]

「なんでだろう」の歌ネタで広く知られ、漫才・音楽・身体表現を組み合わせた芸風を持つ。日藝公式の卒業生紹介でも、テツandトモはタレントとして掲載されている[6]

ラブレターズ

ラブレターズは、溜口佑太朗塚本直毅によるコントコンビ。溜口は日藝映画学科卒業、塚本は日藝文芸学科卒業で、大学で知り合い、2009年にコンビを結成した[7]

2024年にはキングオブコントで優勝し、2026年には第20回日藝賞を受賞した。日藝賞の公式ページでは、溜口が2007年映画学科卒業、塚本が2008年文芸学科卒業と紹介されている[8]

ラブレターズは、日藝における映画学科的な演技・映像感覚と、文芸学科的な言葉・構成力が合流したコントコンビとして位置づけられる。塚本は放送作家としても活動しており、日藝出身者が芸人にとどまらず、作家・脚本・メディア制作へ越境する例でもある[9]

ダウ90000

ダウ90000は、蓮見翔が主宰する8人組の演劇・コントユニット。所属事務所の公式プロフィールでは、2020年に日本大学芸術学部のサークルを母体に旗揚げされた、演劇とコントの境界を越える8人組と説明されている[10]

蓮見翔は日本大学芸術学部映画学科卒業後、2020年にダウ90000を主宰し、演劇やコントの作・演出を手がけている[11]

ダウ90000は、いわゆる「大学お笑い」の文脈にも接続しながら、一般的なお笑いサークル出身芸人とは異なり、演劇公演とコント公演の境界を曖昧にした活動を展開している。東洋経済の記事でも、日大芸術学部出身メンバーで結成されたグループとして紹介され、爆笑問題やラブレターズなどの日藝出身芸人の系譜に位置づけられている[12]

ナイツ・土屋伸之

ナイツ土屋伸之は、2026年に日本大学芸術学部美術学科へ進学したことを明かしている。報道によれば、土屋は47歳で日藝美術学科に合格し、落語研究会にも在籍している[13]

土屋の進学は、既にプロとして活動する芸人が日藝に入る例として注目された。芸人の再学習、芸術教育、落語研究会、大学文化との接続という点で、日藝のお笑い文脈に新しい話題を加えている。

日藝と「演劇/コント」の境界

日藝のお笑い文脈で特に重要なのは、漫才よりもコント・演劇寄りの文脈が強いことである。爆笑問題は漫才の印象が強いが、出自としては演劇学科であり、初期には演劇的なユニット活動とも接続していた。テツandトモも演劇学科で出会い、歌・動き・舞台性を融合した芸風を確立した。

ラブレターズはコントを中心とし、溜口の演技性と塚本の作家的な構成力が結びつく。ダウ90000はさらに明確に、演劇とコントの中間領域で活動している。所属事務所も「演劇とコントの境界線を飛び越えた8人組」と説明しており、日藝的な横断性を象徴する存在といえる[10]

日藝賞とお笑い

日藝賞は、日本大学芸術学部が、著しく日藝の名声を高め、芸術を志す学生に夢を与える人物に贈る賞である。受賞対象には中退者も含め、かつて日藝に在籍していた人物が含まれる[4]

お笑い関連では、爆笑問題が第2回日藝賞を受賞し、ラブレターズが第20回日藝賞を受賞している[4][8]

このことから、日藝内部でもお笑いは単なる芸能活動ではなく、演劇・放送・文芸・映像などと並ぶ表現分野として評価されていることがうかがえる。

大学お笑い文脈での日藝

近年の大学お笑いでは、早稲田大学慶應義塾大学法政大学明治大学などの学生お笑いサークルが注目されているが、日藝はそれらとは少し異なる位置にある。

早稲田や法政などが「学生お笑いサークル」の文脈で語られることが多いのに対し、日藝は芸術教育そのものがコント・演劇・映像・放送と近い。そのため、日藝出身者は「大学お笑い出身」であると同時に、演劇系・映像系・作家系のバックグラウンドを持つ芸人/ユニットとして語られることが多い。

ダウ90000はその象徴的な例であり、日藝のサークルを母体としながら、劇団ともお笑いグループとも限定しにくい形式で活動している[10]

お笑い史における位置づけ

日藝は、お笑い史において以下のように位置づけられる。

  • 演劇学科系の芸人輩出校 - 爆笑問題、テツandトモなど、演劇的素養を持つ芸人を輩出した。
  • コント・演劇の中間地帯 - ラブレターズ、ダウ90000のように、コントと演劇の境界を横断する表現者を生んでいる。
  • 作家・脚本・放送への接続点 - 文芸学科、映画学科、放送学科の存在により、芸人本人だけでなく、構成作家・脚本家・映像制作者的な活動とも結びつく。
  • 大学お笑いとは異なる芸術大学型の笑いの場 - 学生お笑いサークルの文脈に加え、芸術教育・舞台表現・映像表現の延長として笑いが育つ。

関連人物・グループ

人物・グループ 日藝との関係 お笑い文脈での位置づけ
爆笑問題 演劇学科出身 日藝出身芸人の代表格。第2回日藝賞受賞。
テツandトモ 演劇学科で出会う 歌ネタ・身体表現・舞台性を持つコンビ。
ラブレターズ 溜口:映画学科卒、塚本:文芸学科卒 キングオブコント2024王者。第20回日藝賞受賞。
ダウ90000 日藝のサークルを母体に旗揚げ 演劇とコントの境界を越える8人組。
蓮見翔 映画学科卒 ダウ90000主宰、脚本・演出を担当。
土屋伸之 2026年に美術学科へ進学 プロ芸人による日藝進学例。落語研究会にも在籍。

関連項目

脚注

  1. Education|学科・大学院, 日本大学芸術学部, 参照日: 2026-05-05.
  2. お笑い |日藝ラプラス, 日藝CROSS, 参照日: 2026-05-05.
  3. 放送学科|学科・大学院, 日本大学芸術学部, 参照日: 2026-05-05.
  4. 4.0 4.1 4.2 第2回 日藝賞|日藝とは, 日本大学芸術学部, 参照日: 2026-05-05.
  5. テツandトモ - Wikipedia、参照。
  6. 進路・就職 卒業生の活躍, 日本大学芸術学部, 参照日: 2026-05-05.
  7. 2024年キングオブコント王者ラブレターズ「答えて先輩」, 日藝CROSS, 参照日: 2026-05-05.
  8. 8.0 8.1 第20回 日藝賞|日藝とは, 日本大学芸術学部, 参照日: 2026-05-05.
  9. ラブレターズ LOVELETTERZ, ASH&D Corporation, 参照日: 2026-05-05.
  10. 10.0 10.1 10.2 ダウ90000, KOHEN - オフィスカニバブル, 参照日: 2026-05-05.
  11. 卒業生へのメッセージ ダウ90000・蓮見翔さん, 日本大学新聞ONLINE, 参照日: 2026-05-05.
  12. Z世代の8人組コント「ダウ90000」のスゴい実力, 東洋経済オンライン, 参照日: 2026-05-05.
  13. 美大1年生のナイツ土屋伸之が実名告白、既に在籍済みの, 日刊スポーツ, 参照日: 2026-05-05.

外部リンク